日頃の行い?
降り始めた雨の中、一抹の不安を抱えながら乗り込んだ平渓線。運行本数も連結された車両の数もぐっと減り、ローカル線感が漂います。なお、猴硐から十分まで3駅なのに20分近くかかります。電車のスピードが遅いのか、駅間が遠いのか?多分、両方でしょうか。そして、何よりも全く景色が見えない真っ暗闇。山の中で街灯もないためとは思いますが、間の2つの駅も駅の電灯以外は灯りらしい灯りもなく、ずっとトンネルの中にいるような感覚でした。そうこうしているうちに、雨は上がったようで窓をたたく雨粒がなくなりました。これも日頃の行いが良いから…ということにしておきましょう。十分で久々、といっても数十分ぶりですが、駅以外の建物やお店の灯を目にしてホッとしました。
天燈の色の数だけ願い事
電車から降りて、雨も降っておらず、チラホラと上げられている点燈の灯にホッとしつつ、他の観光客とおぼしき方たちと同じ方向に歩きます。点燈上げはローカル線の線路を利用して行っているようで、線路沿いに何軒か、お店があるようです。ガイドブックで予めチェックしていた幸福点灯さんに行くと、お店の方が、日本語で流れるように説明してくれ、店内に日本語の説明もあるため、スマホの翻訳アプリの出番はありませんでした。そして、1色、2色、4色、8色のランタンのうち、折角なので8色を選んで、いざ願い事!赤が健康で黄色が金運、青が仕事…あたりまでは良かったのですが、意外に8つ願い事をひねり出すのはなかなか大変で、しかも白が厄除け、開運、家内安全で、オレンジが結婚、愛情、緑が開運で紫が勉強、試験。ピンクが幸福で桃色が人間関係。願い事の分野がかぶっているうえにピンクか桃色かと悩んでいたら赤を下に敷いた白だったり…。青と思ったら紫だったり…。結局、最後は何とかひねりだした緑の世界平和で完成。
点燈の燃料に着火して、熱気球のように膨らんで上に引っ張られるようになったところで、合図を受けて手を放すと、みるみるうちに空高く上がっていきます。山の中のため、地上から数十メートル離れると点燈以外の灯はなく、真っ暗な中、空に浮かぶ灯がとても美しく映えました。