吠えが減らせないなら、防音すればいい
認知症の診断がされ、もう一つ、緊急に対策が必要になったのが、無駄吠え対策です。今、私はマンションに暮らしており、夏場で窓を開け放しているとき以外は、周囲の部屋の音はほとんど聞こえない感じです。とは言え、ギャン鳴きする声が、部屋の閉め切りだけで、完全に防音されているとは思えません。部屋を閉め切っていても、救急車のサイレンや、夜中にうっすらと遠くから犬の鳴き声が聞こえることもあるのですから。無音は無理でも、せめて、近隣に迷惑にならない程度の音量、そして家族からクレームが入らないくらいの騒音に抑える必要があります。今までは、何とか黙らせる方法を模索していましたが、「認知症が進むのならば」と、吠えても大丈夫な環境をなるべく早く整えることにしました。
防音室の選び方
先ずはインターネットで防音室、防音ケージなどの検索です。一番先に出てきたのは、音楽教室で使っている、ヤマハやカワイの防音室です。おそらく防音効果はこのタイプが一番大きいのではないかと思われます。が、大きさが大きく高さもあるため、今の部屋に入れるには模様替えを大幅にしなければなりません。元々、部屋はそれほど広くないため、ロフトベッドの下にサークルを入れていました。この間取りが使えなくなるのは不便です。また、あまり小さいものにすると、窒息など、長時間閉め切ることへの不安もありました。防音室タイプのケージもこの点で一旦保留。いろいろ探しているうちに、スターライト社さんの防音シェルターというものを見つけました。これは、防音カーテンを使った壁をパイプの骨組みに固定して、簡易の防音室を作るものでした。一応、サイズがいくつかあるのですが、構造上、高さを変えてオーダー可能とのことでした。これならロフトの下に大部分を入れることができ、入り口のカーテンを普段は開けておくことで、閉め切り感も少なく感じます。早速、サンプル(60×60×90㎝)を申し込みました。
完成!ワンコの祠
数日後、サンプルが届きました。思ったより、パイプも壁もしっかりしています。意外に重く、時間のある時に組み立てようと思っていましたが…。そういえば部屋のカーテンも防音カーテンだったなあ。カーテンを開閉して、廊下の物音を聴きとったところ、かなりの消音効果が確認できました。これなら、防音シェルターにもそこそこ期待できそうです。あまり時間もなくサンプル組み立ては省略です。早速、ロフト下のスペースとサークルを採寸し、外寸(127×127×148㎝)、内寸(115×115×142㎝)、ソフト音DX仕様カーテン入口で注文しました。注文が立て込んでいたらしく、発注1か月後にやっと届きました。夜勤明けのお休みにワンコは宅犬所に預けたまま組み立て開始です。マニュアルにそって順次組み立てていきました。手順はわかりやすく、比較的簡単ですが、普段うちのワンコ(約10㎏)より重いものをあまり持たないため、結構な力仕事でした。また、ロフト下の空きスベースほぼギリギリに作っていたため隙間を何とか使いながら、やっと完成しました。
出来上がりはなんだか祠感ただようものになりました。12月という時期柄、スーパーに並んでいた小さな注連飾りを、入り口に飾りたくなりましたが、ワンコが生き神様になりそうなので断念。効果は2重カーテンを閉め切ると、部屋内に一部屋つくった様な感じになりました。シェルターと同じ部屋なら、シェルターなしで同世帯の別の部屋にいる感じです。この一部屋多くはさんだ感じは意外にバカにできません。無駄吠え時もシェルターに入れて余裕を持って対応できるようになりました。家人からのクレームも減り、隣の部屋の方にも、たまに挨拶がてら「犬の声とかうるさくないですか?」と探りを入れていますが、今のところ大丈夫のようです。もともと防音がしっかりしたマンションだからこそというのもありますが、気分的にも随分楽になりました。